鞍を製作するには、まず一枚の革を裁つことから始めます。型紙を革に置き、型取りをします。そして、この包丁で革を裁ちます。この包丁の切れ味を保つ為、砥石で研ぐ事も大切な仕事です。 |
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型取りした革の形を整えるために、鉋(かんな)で 削ったりします。微妙にカーブのあるフチに威力を発揮するのが、この豆かんなです。普通の鉋と違い、台の部分が丸くなっていて、名前のとおり、とってもかわいい鉋です。革のふちの部分を削るのを、こばを取ると言います。
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革に縫い目のしるしを付けるのに、この目うちを使います。縫い目によって、3センチ幅で8目〜4目まで、10種類くらいあります。 目打ちを革にあて打ち木で、丁寧に印を打ちつけていきます。
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いよいよ革を縫う作業に入ります。革を木ばさみに、はさみこみ、一本の糸の両端に針を通し、ちょうどミシンの上糸と下糸のように縫い上 げます。二本針です。これがいわゆる職人技ですね。年季がいります。機械縫いと違って、作り手の気持と温もりが加わります。と言っても、硬い革を縫うのに、目打ちで打ちつけただけでは、とても革には通りませんが・・・。 |
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そこで、針が革に刺さりやすいように、刃先が菱形になっているこの菱錐(ひしきり)を使います。それでも、結構な力のいる仕事なんですよ。
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鞍褥の床に革を縫い付ける際、この少し太く曲がったすくい針を使います。この曲がりが、とても革を縫いやすくしています。
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いよいよ鞍の製作の最終段階になり、鞍褥とシートがピタっと一体になるよう縫い付けます。この曲がったすくい錐を、まず革に挿し、縫いやすくします。そして、やはり曲がった すくい針で縫い上げます。糸ももちろん普通の糸の10倍くらい太い糸を使い、十分締め上げながら、全体のバランスをはかり鞍の完成です(^.^)
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